和食器*flatto(フラット)*滋賀のうつわ屋のはてなブログ

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木下和美さんのご紹介

京都で作陶されている陶芸作家の木下和美(きのした かずみ)さん。
モダンなデザインで、黒と白のシックな磁器の器を作られている女性作家さんです。

 

 

木下和美さんの器

 

木下和美さんの器について

 

曲線美が生み出す器のシャープなシルエットが魅力で、モダンなデザインの作品が多くあります。

主に黒釉(こくゆう)シリーズと呼ばれる黒色タイプの作品と、白磁シリーズと呼ばれる白色タイプの作品があります。

各シリーズで、カップ&ソーサーをはじめ、鉢やお皿などバリエーション多く展開されています。

花をモチーフにした輪花のデザインの作品も多く、女性らしいエレガントな雰囲気のする器です。

そして磁器ならではの清涼感もあり、実用的な器としてだけではなく、芸術品としての完成度の高さもうかがえます。

 

 

木下和美さんの器

 

木下和美さんのプロフィール紹介

 

  • 1971年 京都市生まれ
  • 1996年 京都市工業試験所陶磁器コース修了
  • 1997年 京都府立陶工高等技術専門学校成形科修了
  • 1998年 同校研究科修了
  • 1998年 陶芸家桜井靖泰氏に師事
  • 2001年 京都市中京区にて開窯
  • 2003年 窯を移転、陶芸作家の東一仁さんと共に作陶

 

 

木下和美さんの人気について

 

木下和美さんの器の人気について

 

作家さん自身や、木下和美さんの器を使って投稿されたインスタグラムでの写真が次第に話題になっていき、元々人気のあった木下和美さんの器が爆発的な人気へとつながっていきました。

 

木下和美さんの器はかなりの人気を誇っており、ここ数年、個展や展示会を開催すれば、お店や百貨店に行列ができ、購入するための整理券が配られることは当たり前になってきていて、個展初日には、ほぼ器が完売してしまう人気作家さん。

手作りゆえに、量産できないということもあるのですが、それでも個展などでは毎回約400点ほどの作品が出品&販売されています。

 

ネットでの販売は、少ない時で一度に50点ほど、多い時で150点近く販売されますが、毎回30分もしないうちに完売してしまいます。

 

 

木下和美さんの個展

 

木下和美さんの個展について

 

毎年数回、大阪や東京、最近では福岡なども含めて、全国各地の百貨店やうつわ屋さんで木下和美さんの個展が開催されています。

木下和美さんは個展よりも、陶芸家で旦那様でもある東一仁(あずま かずひと)さんとご一緒に2人展をされることが多いです。

旦那様の東一仁さんもまた大変人気な作家ですが、それはまた別の記事で書かせてもらいますね。

 

木下和美さんの個展やグループ展では、新作の器やレアな器も登場するため、ファンの方にとって、すごく魅力のあるイベントになっています。
木下和美さんの作品に限っては、個展などに来てもらえるお客さまを大事にしているため、web展示会以外での通常のネット販売では、新作はまず出回りません。

 

木下和美さんの器がほしくなったら、まず近隣で開催される個展の初日に並ぶか、競争率の高くなっているネット販売で運よく購入するかになってきます。

 

転売目的の方が、メルカリなどでも販売していたりしますが、本当に器を使いたい方に器が行き届かなくなり、作家さんご本人も心を痛めておられるので、転売目的での購入はどうかやめてください。

 

 

木下和美さんのインスタグラム

 

木下和美さんのインスタグラムについて

 

木下和美さんはホームページをお持ちでありませんので、インスタグラムが情報の発信源となります。

インスタグラムでは、個展のスケジュールをはじめ、新作の器の画像などを更新されています。

下記のリンクが木下和美さんのインスタグラムのアカウントです。

旦那様の東一仁さんと共用のアカウントですが、東一仁さんは個別で2018年よりご自身のインスタのアカウントをお持ちのため、現在は木下和美さんが発信されております。

 

www.instagram.com

 

ファンの方は情報をいち早くつかめるので、インスタグラムをフォローして情報を得るのがおすすめです。

 

最後に、木下和美さんは、とても気さくでやさしく、ヒシヒシと魅力の感じる方です。

かなりの人気作家さんで有名な方ですが、ツンとした態度など微塵もなく、とても身近に感じさせてくれる存在なのです。

器だけでなく、木下和美さんのファンになる方がみるみる増えていくのもわかる気がします。

器の世界も奥が深いですね。

 

今回、記事にしました木下和美さんの器のご紹介や個展情報などはホームページにもございますのでぜひ合わせて、ご覧ください。

 


 

和食器セレクトショップflatto(フラット)

 


 

 

愛媛の作家・市野耕さんの器を店舗販売!2019/01

久しぶりの投稿となってしまいますが、2019年もはてなブログ、がんばります(^―^)
今日は、和食器セレクトショップflatto(フラット)の店舗販売の情報です。

 

愛媛の若手作家・市野耕(いちのこう)さんの器が入荷できましたので、今日から店舗販売させてもらっています。

 

市野耕さんの器

 

市野耕さんの器

 

再入荷の人気商品をはじめ、新作のマグカップ織部の中鉢などが入荷しております。

こうやって器を並べると、実店舗オープン時に市野耕さんと石井桃子さんがflatto(フラット)にて2人展をしてくださったことを思い出します(^―^)

 

テーブル奥に陳列されている7寸皿は少し深みもあり、中皿の中でも大きめのタイプですので、パスタやカレーなどにも使えるので、フラットなタイプのお皿よりも使い勝手がよいです。
また今回、入っている深緑色の織部の器は、我が家でも市野耕さんの織部小鉢をよく使っているのですが、煮物などの茶系の料理がかなり盛り映えするので、「日ごろよく使う器」のひとつになってくれると思いますのでお勧めです(^―^)

 

オンラインショップでの、市野耕さんの器の販売はまた後日、商品撮影が済んでからとなりますので、今しばらくお待ちくださいね!

 

 

 


 

和食器セレクトショップflatto(フラット)

 


 

 

 

水野幸一さんの展示会のご紹介!

こちらのブログではほんとにお久しぶりです。
滋賀のうつわ屋・和食器セレクトショップflatto(フラット)です。

2018年9月15日から開催している「水野幸一」さんのうつわの展示会。

 

水野幸一陶展

水野幸一陶展

先週の台風の影響もあり、会期をずらして開催にも関わらず、初日にうつわが揃わないなどのアクシデントもありましたが、そこは巨匠の水野幸一さん。

岐阜の窯に展示しているうつわをどっさりと持ってきて頂いて、一点物などのの陶器市状態(^―^)

かなりレアなうつわも出品されていたり、破格の値段だったりと運営しているこちらもすっごい楽しい展示会初日となりました。

(うつわ屋なのに…ほしいうつわがわんさかあって、むしろお客になりたい…(つд`))

 

天気が思わしくない中、お越し頂いたお客様、ほんとうにありがとうございました。

 

水野幸一さんの新作の耐熱のうつわ

水野幸一さんの新作の耐熱のうつわ

 今回の目玉のひとつでもある耐熱のうつわ。

写真左下側のグラタンボウルやお馴染みの角皿が耐熱性となっています。

オーブンでも使えますので、これからの季節、秋冬にはぴったりのうつわですよね(^―^)

 

水野幸一さんのグラタンボウルでお料理

水野幸一さんのグラタンボウルでお料理

さっそく使わせてもらってグラタンを作ってみました(^―^)

最近、徐々に世間に浸透してきている耐熱の作家モノのうつわ。

料理の幅が増えるのがうれしいですよね。

オーブンを使用した料理だけでなく、スープ皿や煮物をのせたり、いろいろ使い勝手が良いのでオススメのうつわなんですよ(^―^)

 

素朴な味わいのコッツウォルズのうつわも

素朴な味わいのコッツウォルズのうつわも

女性からの人気が高く、「かわいい」とのお声が多い、水野幸一さんのコッツウォルズシリーズ。
flatto(フラット)の店主も好きなシリーズのうつわです(^―^)

料理の盛り映えも良く、何気に頻繁に使ってしまっている器になっている方も多いです。

 

ちなみに添えている洋菓子はflatto(フラット)で販売させてもらっている洋菓子職人MANNAさんのスコーンとサブレディアマン(アールグレイ風味)です。

かなりおいしいので、お店へ寄られた際に置いていたら、ぜひ食べてみてもらいたいです(^―^)

 

初日は陶器市のような楽しめる展示会に

初日は陶器市のような楽しめる展示会に

水野幸一さんの窯に眠っていたレアなうつわが勢揃い!

これには私たちflatto(フラット)の夫婦も興奮しました(つд`)

欲しい方がいっぱいいるのでは?と思える作品がわんさか…

しかも窯に眠らせてあったうつわなので、お値打ち価格でした。

初日に来られた方はかなりラッキーだったと思います。

 

明日からは真打ちの新作のおしゃれなお鍋なども届きます。

水野幸一さんの展示会は9月21日まで開催しておりますので、お近くの方やファンの方は是非、お立ち寄りくださいね(^―^)

 


 

滋賀のうつわ屋*和食器セレクトショップflatto(フラット)

 


滋賀のうつわ屋「和食器セレクトショップflatto(フラット)」の実店舗のご紹介

2018年5月に実店舗をオープンした「和食器セレクトショップflatto(フラット)」。
滋賀の北比良にうつわ屋を構えることになりました(^―^)

 

滋賀のうつわ屋・和食器セレクトショップflatto(フラット)

滋賀のうつわ屋・和食器セレクトショップflatto(フラット)

アンティークな雰囲気の店内に所狭しと作家もののうつわが並んでいます。
今までは、ネット販売がメインでしたが、これからは店舗にお越し頂ければ、気になる器を手に取って、ゆっくりとご覧いただけますよ。
もちろんオンラインでのうつわ販売も続けていきますので、ホームページもチェックしてみてくださいね(^―^)

 

滋賀の北比良にある森の中のうつわ屋

滋賀の北比良にある森の中のうつわ屋

和食器セレクトショップflatto(フラット)の実店舗は、滋賀県の中でも琵琶湖の湖西という、かなりのどかな場所にあります。
お店のある北比良という地域は元別荘地というだけあって、自然豊かで森の中の雰囲気。
周辺には隠れ家的なカフェや雑貨屋、アンティークショップ、コテージの宿泊施設をはじめ、個性的なログハウスの建物など散策するのにはおもしろい場所なんですよ(^―^)

 

flattoでお取り扱いしている作家のうつわ

flattoでお取り扱いしている作家のうつわ

東一仁さん、木下和美さんや奥田章さんなど、全国的にも人気の陶芸作家さんや、若手作家さんのうつわを取り揃えております。
お店のオープン時には、新しくお取り扱いの作家さんが3名も増えるなど、まだネットに載せていない作家さんのうつわも店内には並んでいます。

どのうつわも普段使いに向いているうつわをセレクトしていますので、気軽な感じで普段の料理に使えます(^―^)
料理の盛り映えのする器ばかりですので、きっとお気に入りの和食器が見つかると思います。

 

うつわ作家の展示会について

うつわ作家の展示会について

店舗を持てたことで、作家さんの展示会も開催していく予定です(^―^)
お店のオープン時には、愛媛の若手作家「市野耕さんと石井桃子」さんの展示会を開催させてもらっていました。
作家さんのファンの方は楽しみにしていてくださいね。

flatto(フラット)のネット販売では、人気作家さんのうつわは即完売してしまうことがよくあり、未だ買えていない方も多いとのお声をよくいただきますが、こんな片田舎でうつわ屋としての実店舗をやりはじめましたので、人気作家さんの展示会でも、比較的ゆったりと器をみて頂けると思います(^―^)

 

子供連れでも安心のキッズスペース

子供連れでも安心のキッズスペース

flatto(フラット)を運営している私共、子持ちの夫婦には身に染みてよくわかるのですが、子連れでうつわのお店に行くと、子供がうつわを割ってしまわないかとヒヤヒヤする場面が多いですよね…。

ですので、flatto(フラット)のうつわ屋に、キッズスペースを作ったのです(^―^)
狭いスペースですが、お子さんにも楽しんでもらえるようなおもしろい「うつわの店」でありたいです。

 

大人も楽しめるようなうつわ屋

大人も楽しめるようなうつわ屋

店内にはうつわの陳列の他に、ディスプレイとしてアンティークのおもしろいインテリアを多く飾っています。
古いボンボン時計だったり、書斎デスクだったり、タイプライターやアンティークレジ、古い銀塩カメラや、海外アンティークの洋書…。
レトロな雰囲気が味わえると思います。

 

ほのぼのした憩いの場

ほのぼのした憩いの場

手描きの黒板や看板など、店主の手作りのものも多く、店内はほのぼのしています。
夫婦でこじんまりと運営しておりますので、お客さんと小一時間、うつわの話で盛り上がることも多く、屋号のように「ふらっと」来て頂けるだけで、うれしいですので、ぜひお気軽にご来店くださいね(^―^)

先々ではカフェスペースを作ったり、ハンモックを置いたりといろいろと、くつろげる空間を作る予定ですので、楽しみにしていてくださいね。

 

滋賀の周辺観光も楽しめます

滋賀の周辺観光も楽しめます

びわ湖の湖西は自然の多いところで、近くには「びわ湖バレイ/びわ湖テラス」があります。
またキャンプと琵琶湖での遊泳をしに近江舞子の浜へ来られる方も多いですが、近江舞子の浜も車で5分ほどのところにあります。
関西方面や滋賀周辺の地域の方は、小旅行がてらにいろいろと散策できますよ(^―^)

またflatto(フラット)のお店の周辺にも、隠れ家的なカフェが数軒、洋風のコテージがある素敵なお宿、おしゃれな雑貨屋もあります。
月一でオープンされている、おいしいピザ屋さんや、小さいですが天然温泉の施設など、散策で楽しむには事欠かない場所なんですよ。

周辺は水曜日、木曜日が定休日なところが多いですので、それ以外の日がおすすめです。

 

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滋賀のうつわ屋「和食器セレクトショップflatto(フラット)」

 住所:〒520-0503 滋賀県大津市北比良1043-62
TEL:077-576-3174
OPEN:11:00~17:00
ホームページ:https://flatto.jp/

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ということで、和食器セレクトショップflatto(フラット)の滋賀の店舗情報は以上です(^―^)
ぜひぜひ、うつわ屋としての実店舗にもお越しくださいね。

 

 

 

 

市野耕さんのトルコブルー葉紋皿の器の魅力

先日ご紹介した作家の市野耕さん。
その市野耕さんが作るトルコブルー葉紋皿の魅力について触れていきたいと思います。

 

市野耕さんのトルコブルー葉紋皿の器

市野耕さんのトルコブルー葉紋皿の器

きれいな緑色の器ですよね(^―^)
市野耕さんのトルコブルー葉紋皿の特徴は、「伝統技法を用いた鎬(しのぎ)」「トルコブルーのクリアな色味」「細かい貫入(かんにゅう)のテクスチャー」です。
市野耕さんの器をご説明するにはまず、伝統技法からご紹介させてもらった方がわかりやすいと思いますので、先に市野耕さんにゆかりのある丹波焼の伝統からお話をさせてもらいますね。

 

丹波焼の伝統を引き継ぐ市野耕さんの鎬

丹波焼の伝統を引き継ぐ市野耕さんの鎬

市野耕さんは丹波焼の産地である篠山市のご出身で、ご実家がその丹波焼の窯元なのです。

丹波焼の特徴と言えば、器の表面を削り、凹凸をつけて風合いを出す「鎬(しのぎ)」、そしてスポイドなどを使って釉薬や土で立体的な線を描いていく「イッチン」、2種類以上の化粧土を混ぜ合わせて模様を作り出す「墨流し」などの伝統的な技法が有名です。
墨流しの技法はスリップウェアの名でも知られていますので、うつわ好きの方は知っている方も多いかもしれないですね(^―^)

市野耕さんはその丹波焼を代表する技法のひとつ「鎬(しのぎ)」の技法を用いた作品を多く作られています。
鎬の器はどこかメリハリのあるシャープな雰囲気もありながら、レトロな雰囲気もある、とても風合いの器ですよね。
個人的にも鎬の器は好きです。

 

鎬を応用した市野耕さんの葉紋デザイン

鎬を応用した市野耕さんの葉紋デザイン

丹波焼の伝統技法である「鎬」を独自にデザインへ昇華させたのが市野耕さんの葉紋。
葉っぱのようなデザインから「葉紋」と名付けたそうです。
器のリム部分をなぞる様に装飾された、月桂樹の冠のような印象を与えるこのステキなデザインですが、もちろんひとつひとつ手作業で削られています(^―^)
鎬のデザインは、器自体が主張しすぎず、料理を良く見せてくれるので、普段の料理を盛るのにも使いやすいのですよ。

 

クリアな色味のトルコブルーの器

クリアな色味のトルコブルーの器

艶やかな光沢があり、透明感のあるトルコブルーの色味。
市野耕さんの作るトルコブルーの器は、どちらかというと緑色に近いトルコブルーです。
磨いた鉱石のように光沢や透明感がきれいな器で、写真で撮影すると、背景がかなりくっきり写り込むほどの光沢があるので、写真に撮るのが苦労したほど。
釉薬の濃淡で、色味が濃いところや薄いところが、きれいなグラデーションとして表現されていて、見た目にも美しい色味を発しているのですよ(^―^)

料理の下に笹や、しその葉を添えて料理の色味を映えさせるように、市野耕さんの緑の色味の器も料理がかなり映えるのでおすすめです。

 

市野耕さんのこだわり「貫入」

市野耕さんのこだわり「貫入」

器をよく見ると、細かいひび模様(貫入)が入れられて、見た目にも退屈させない工夫が凝らされています。
かなりきめが細かい貫入で、そのさりげない風合いがステキな器なのですよ。
葉紋のデザインに目を奪われがちですが、この細かい貫入模様とのメリハリがあってこそ、際立つ器の風合いなのですよ。
知らないともったいない市野耕さんの器のポイントです(^―^)

幼少期から陶芸に縁があったこともあり、若手ながらもかなりの実力派な市野耕さん。
これから注目の作家さんのひとりなんですよ(^―^)
どんな作品を作られるか、個人的にもすごく楽しみです。

では、今日はこのへんで。

市野耕さんの器ラインナップ

和食器セレクトショップflatto(フラット)

石井桃子さんが作る花唐草の器の魅力

今回、ご紹介する陶芸作家さんは「石井桃子(いしいももこ)」さんです。
現在、愛媛県松山市にて作陶されている女性作家さんで、主に絵付けの器を作られています。

愛媛県で焼き物といえば「砥部焼(とべやき)」が有名です(^―^)
この砥部焼というのは、簡単に説明しますと、丈夫で厚めの磁器の器に、呉須(ごす)と呼ばれる藍色の顔料を用いて唐草模様などを描く、手描きのデザインが特徴の伝統的な焼き物なのです。

石井桃子さんは、磁器ではなく陶器の器に絵付けをされていますが、この砥部焼の伝統的な絵付けの技法を用いながら、モダンなテイストも取り入れた素敵な器を作陶されているのですよ(^―^)

 

石井桃子さんの器

石井桃子さんの器

石井桃子さんの代表作である「花唐草(はなからくさ)」の文様の器。
この花唐草模様が石井桃子さんの魅力のひとつでもあります(^―^)
花唐草の文様といえば、古典的な「古伊万里」を想像される方も多いかもしれないですが、石井桃子さんの花唐草は、どこか「曲線と植物などをモチーフにした装飾デザイン」であるアールヌーヴォー様式のような、おしゃれな西洋の装飾デザインの雰囲気が漂っています。

「懐かしいようで、新しい器」そんなイメージがぴったりな器なんですよ。
和と洋のレトロな雰囲気が、うまく溶け込んだ素敵な作品だなと、石井桃子さんの器を眺める度に思ってしまいます。

 

石井桃子さんの「花唐草5寸皿」

石井桃子さんの「花唐草5寸皿」

石井桃子さんの器の魅力を説明するのに一番わかりやすいのではないかなと思うのが、この「花唐草5寸皿」。
ほんのりグレーがかった色味をベースに、藍色の「花唐草」の絵付け装飾があります。
日本の伝統的な器にも見える反面、西洋アンティークのような器の雰囲気も兼ね備えている魅力的な器ですよね。
このレトロ感に引き込まれてしまう、うつわ好きの方も多いと思います。
見ていて飽きの来ないかわいさがありますよね(^―^)

 

石井桃子さんの花唐草文様

石井桃子さんの花唐草文様

ラフな感じで描かれた石井桃子さんの花唐草文様。
ご本人が、ひとつひとつ手作業で描いていらっしゃるのですが、丁寧で緻密な作業ですよね。
決まった図案のないデザインは、本来かなりセンスが問われるのですが、途切れそうなほど細い曲線と力強い曲線を使った抑揚、花の模様のバランス、余白の使い方…すごくバランスのいい感覚をお持ちの作家さんだと思います。

さらに器をよく見るとわかるのですが「細かいひび(貫入)」と「小さな黒い点(鉄点)」をアクセントにしていて、より自然な風合いを出しています。
一枚の器に、かなりのこだわりが詰められているのがわかります。

 

石井桃子さんの高台部分のデザイン

石井桃子さんの高台部分のデザイン

石井桃子さんの器を楽しむポイントは、裏の高台部分にもあります。
高台の縁にも、細かく藍色の絵付けのデザインがされているのですよ(^―^)
さらに器の種類によって、ラインのデザインだったり、幾何学模様のデザインだったり、全て模様が違うのです。
はじめてこの器に出会った時は、かなり興奮してしまいました。
普段は見えない裏面まで、丁寧に仕上げられていて、石井桃子さんのお人柄が伝わりますよね。

 

石井桃子さんの愛媛の工房

石井桃子さんの愛媛の工房

器の取材に石井桃子さんの工房に伺わせてもらった際に、撮影した一枚。
工房ではギャラリー(不定休)もありまして、器の展示されています。
レトロでかわいい雰囲気が漂うギャラリーで、その世界感が魅力的でした(^―^)
器のことも興味が尽きず、近くなら通いたいくらいで(笑)

はるばる京都から愛媛まで取材に行ってよかったなとしみじみ思う取材でした。

和食器セレクトショップflatto(フラット)では、2018年2月末からお取り扱いが始まる予定ですが、また随時、石井桃子さんの作品の魅力にも触れていきますね(^―^)

石井桃子さんの器ラインナップ

奥田章さんの文五郎窯のご紹介

モダンでスタイリッシュ、近代アートのような器を手掛ける奥田章(おくだあきら)さん。
両面使えるリバーシブルの器を生み出すなど、発想も独創的で、今や全国どこで展示会を開いても大盛況の作家さんです。

今回は、その奥田章さんのご紹介をさせてもらいます。
工房は、焼き物の町で有名な滋賀の信楽町に「文五郎窯(ぶんごろうがま)」を構え、日夜ストイックに作陶されています。

奥田章さんの文五郎窯

奥田章さんの文五郎窯

信楽高原鉄道の「信楽駅」からほど近いところにある文五郎倉庫。
関西圏の在住の方で奥田章さんのファンの方は訪れた方も多いはず…。
写真は奥田章さんが運営される「文五郎倉庫」と呼ばれる器のギャラリー展示場の中です。
打ちっぱなしコンクリートを使ったおしゃれなギャラリーですよね(^―^)

作陶をしている窯や工房自体は、このギャラリーの向かい側の施設にあり、広い敷地の中に工房とギャラリーが併設されています。

奥田章さんのギャラリー「文五郎倉庫」

奥田章さんのギャラリー「文五郎倉庫」

もともと倉庫の場所をギャラリーにリニューアルしたそうでして、その名も「文五郎倉庫」。
一般にも開放されて販売されていましたので、チャンスがあればぜひ行ってみてくださいね。
時折、イベントなども開催されているので、イベント時に行くのが楽しいかもしれないですね(^―^)

奥田章さんの器が勢揃い

奥田章さんの器が勢揃い

文五郎倉庫には、かなりの種類と数の奥田章さんの器が展示されています。
信楽セラミックアートマーケットや信楽作家市などのクラフト市と同様か、それ以上の作品の種類があり、かなり見応えがあります。
「十草 重箱」などイベントや展示会しか販売しておらず、今や、インターネットでは販売されていない器も多々あるので、そういった器が欲しいという方は、文五郎倉庫のギャラリーかクラフト市が唯一、手に入るチャンスですね(^―^)

ストイックに作陶し続ける奥田章さん

ストイックに作陶し続ける奥田章さん

数ヶ月に一度、文五郎窯に器を拝見させてもらいに行っているのですが、いつ行っても朝早くから作陶している奥田章さん。
早朝だけでなく、晩も遅くまで作陶されているそうです。
奥田章さんはかなり生産量が多い作家さんですが、そういった努力が裏に隠されているのです。

常に作り続けているにもかかわらず、ない時間の中で新作も多く発表されているので、驚きですよね。
優れたデザイン性でセンスの方が評価されるかもしれないですが、奥田章さんこそ、地道な努力の作家のような気がしてしまいます。

お伺いさせてもらった時は、お忙しいにも関わらず、いつも手をとめて少し話をしてくださる優しい方なんですよ(^―^)
奥田章さんの器がいろんな方に愛されているのもわかる気がします。

奥田章さんのこだわりがわかる器

奥田章さんのこだわりがわかる器

十草(とくさ)という日本の伝統的な柄で、縦のストライプ模様が入った器なのですが、このストライプの柄はただのラインじゃないのです。
ラインの一本一本に溝が彫られていて、さらにその溝の中にラインを描いているのです。
器ひとつに、いったい何十本のラインがあるのでしょうか…そしてその器を何百、何千個と作っている手間とは…
考えただけでぞっとする作業ですね。
以前、奥田章さんからお話を聞いた際に、一番、神経を使うのがこの十草柄だそうです。
かなりのこだわりを感じますよね。

奥田章さんのモダンスタイルな器

奥田章さんのモダンスタイルな器

和風モダンで、かっこいいティーセットですよね。
日本茶と季節の生菓子を添えてみたくなりますね(^―^)
やっぱり奥田章さんの代表的なスタイルといえば、こういうスタイリッシュにコーディネートするスタイルが主流でしょうか。

奥田章さんの素朴な雰囲気の器

奥田章さんの素朴な雰囲気の器

近代アートのような、おしゃれなデザイン性の高い器も多いですが、肩の力を抜いて、気軽に使える雰囲気の器も多く作陶されているのですよ。
奥田章さんの土の温かみを感じる作品も魅力的で、個人的にはこういった雰囲気の器が好きだったりします(^―^)
なんだか見ていてほっこりとしますよね。

奥田章さんは、いろいろな種類の器を作っていますので、ご自宅に雰囲気に合った器がきっと見つかると思います。
全国で開催されるクラフト市や、個展・展示会などで奥田章さんの器を見かけることがあれば、一度じっくりと見てみてくださいね。

奥田章さんと文五郎窯のご紹介でした。

奥田章さんのご紹介ページ

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