和食器*flatto(フラット)*滋賀のうつわ屋のはてなブログ

作家ものの和食器の通販ショップ*flatto(フラット)滋賀のうつわ屋のはてなブログ

市野耕さんのトルコブルー葉紋皿の器の魅力

先日ご紹介した作家の市野耕さん。
その市野耕さんが作るトルコブルー葉紋皿の魅力について触れていきたいと思います。

 

市野耕さんのトルコブルー葉紋皿の器

市野耕さんのトルコブルー葉紋皿の器

きれいな緑色の器ですよね(^―^)
市野耕さんのトルコブルー葉紋皿の特徴は、「伝統技法を用いた鎬(しのぎ)」「トルコブルーのクリアな色味」「細かい貫入(かんにゅう)のテクスチャー」です。
市野耕さんの器をご説明するにはまず、伝統技法からご紹介させてもらった方がわかりやすいと思いますので、先に市野耕さんにゆかりのある丹波焼の伝統からお話をさせてもらいますね。

 

丹波焼の伝統を引き継ぐ市野耕さんの鎬

丹波焼の伝統を引き継ぐ市野耕さんの鎬

市野耕さんは丹波焼の産地である篠山市のご出身で、ご実家がその丹波焼の窯元なのです。

丹波焼の特徴と言えば、器の表面を削り、凹凸をつけて風合いを出す「鎬(しのぎ)」、そしてスポイドなどを使って釉薬や土で立体的な線を描いていく「イッチン」、2種類以上の化粧土を混ぜ合わせて模様を作り出す「墨流し」などの伝統的な技法が有名です。
墨流しの技法はスリップウェアの名でも知られていますので、うつわ好きの方は知っている方も多いかもしれないですね(^―^)

市野耕さんはその丹波焼を代表する技法のひとつ「鎬(しのぎ)」の技法を用いた作品を多く作られています。
鎬の器はどこかメリハリのあるシャープな雰囲気もありながら、レトロな雰囲気もある、とても風合いの器ですよね。
個人的にも鎬の器は好きです。

 

鎬を応用した市野耕さんの葉紋デザイン

鎬を応用した市野耕さんの葉紋デザイン

丹波焼の伝統技法である「鎬」を独自にデザインへ昇華させたのが市野耕さんの葉紋。
葉っぱのようなデザインから「葉紋」と名付けたそうです。
器のリム部分をなぞる様に装飾された、月桂樹の冠のような印象を与えるこのステキなデザインですが、もちろんひとつひとつ手作業で削られています(^―^)
鎬のデザインは、器自体が主張しすぎず、料理を良く見せてくれるので、普段の料理を盛るのにも使いやすいのですよ。

 

クリアな色味のトルコブルーの器

クリアな色味のトルコブルーの器

艶やかな光沢があり、透明感のあるトルコブルーの色味。
市野耕さんの作るトルコブルーの器は、どちらかというと緑色に近いトルコブルーです。
磨いた鉱石のように光沢や透明感がきれいな器で、写真で撮影すると、背景がかなりくっきり写り込むほどの光沢があるので、写真に撮るのが苦労したほど。
釉薬の濃淡で、色味が濃いところや薄いところが、きれいなグラデーションとして表現されていて、見た目にも美しい色味を発しているのですよ(^―^)

料理の下に笹や、しその葉を添えて料理の色味を映えさせるように、市野耕さんの緑の色味の器も料理がかなり映えるのでおすすめです。

 

市野耕さんのこだわり「貫入」

市野耕さんのこだわり「貫入」

器をよく見ると、細かいひび模様(貫入)が入れられて、見た目にも退屈させない工夫が凝らされています。
かなりきめが細かい貫入で、そのさりげない風合いがステキな器なのですよ。
葉紋のデザインに目を奪われがちですが、この細かい貫入模様とのメリハリがあってこそ、際立つ器の風合いなのですよ。
知らないともったいない市野耕さんの器のポイントです(^―^)

幼少期から陶芸に縁があったこともあり、若手ながらもかなりの実力派な市野耕さん。
これから注目の作家さんのひとりなんですよ(^―^)
どんな作品を作られるか、個人的にもすごく楽しみです。

では、今日はこのへんで。

市野耕さんの器ラインナップ

和食器セレクトショップflatto(フラット)